夢を追え!!

それじゃあ、遠慮なく。

「んじゃあ、くま!もうちょい前!」

「ん」

「塩岡!ボールだけ見とけ!!」

「あぁ!?命令すんな!!!」

「彰矢!お前はさっき言ったこと守っててな」

「おぅ!」

「俺は?」

「滝原は全体見てカバー中心に。そういうの、得意だろ」

滝原は一瞬目を見開く。まぁ、ある意味キモいよな…。

さてと、多分これで試合になるかな?

ホイッスルが鳴る。先輩たちはパスを回しながら攻めてくる。でも、人数が少ない分パスコースは読みやすい。

滝原も気付いたのか、表情が静かになる。

オレも動くか…。ボールを持つ先輩の前に立つ。当然のようにアシストの方向へ視線を投げた先輩に、わざと隙を見せる。

そこにボールを取りに来る滝原。タイミングバッチリ。
< 46 / 383 >

この作品をシェア

pagetop