夢を追え!!

「1年?…入部来月からだけど…」

「え、マジっすか!?」

え、知らなかったのかよ、こいつ。オレと同じで待ちきれなかったのかと思った。

口を開けたまま固まるそいつを見ていると、多分部長らしき人から視線が向けられてた。

「知ってます。でもオレ、サッカー部以外行く気ないんで。少しでも早く一緒に練習させてもらいたいんです」

「っお、俺も!サッカー部以外行く気ありません!!」

気を取り直したらしい同じ1年の奴も声を上げる。

でも、部長さんはなんか苦笑いと言うか、申し訳なさそうな顔をする。

「一応言っとくけど、うちが強いのは“女子”サッカー部で、俺たちは強豪じゃないぞ?」

「っえ゛!!?…ま、マジっすか!!?」

今度こそ大口開けて固まって石化したこいつは何調べて来たんだか。

同類っぽい雰囲気はしたけど、ここまでバカだとは…。
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