夢を追え!!
放課後、チラッと滝原を見たけど、声をかけてくるような雰囲気がないのを見て先に教室を出る。
そのまま部室に向かうと、既に先輩たちはグラウンドに出ていた。
「こんちは!!」
「おーっす」
「早いな荻原」
声を返してくれたのはキャプテンと数人。
他の先輩たちは黙ってるか、あからさまに視線をそらされた。…分かってたけど、流石に無視されんのはきついな。
「荻原、着替えたらちょっと話そう」
キャプテンの言葉に嫌でも怖気づく。それでも、着替えたらという言葉に少しだけ希望が見えた。
急いで部室に行って着替えを済ませ、戻ってくればキャプテンとさっき無視された一部の先輩が待っていた。
「荻原、悪いんだが、こいつらがお前の力を試したいって聞かなくてな。葛城と1対1で勝負してやってくれ」
「1対1ですか」
「不服か?」
不服とか、そういう問題じゃない。