夢を追え!!
「何でもないです。オレ、ドリンク作ってきます」
「あ、ゆき……くん」
「ゆき、でいいですよ」
そわそわしてる先輩に笑って、部室へ向かう。
先輩は人を呼び捨てやあだ名で呼ぶのが苦手らしく、荻原くんとか、さんとか、とにかく困ってたからゆきでいいって言ったものの、いまだに慣れてくれる様子はない。
まぁ、困らせてるのは分かってるけど…。
部室に入ると、汗の臭いが鼻につく。窓開けようかな…。とりあえず窓を開けて、ベンチの下に置いてある買い物かごに入ったボトルを出す。
えーと、スポドリの粉…。2つを用意して部室を出て水道に向かう。
この時間だと混むんだよなぁ。他の部活のマネージャーもドリンク作りに来るし…。
案の定混んでる水道にため息をついて、少し離れた場所で腰を下ろして粉をボトルに入れていく。