夢を追え!!
「手伝う」
「いーよ、別に……え?」
かけられた声に手を止めないままに答えたけど、聞き覚えのある声に振り返る。
そこには、満面の笑みを浮かべてる愛華がいた。しかも、普段絶対に着たがらないジャージ姿で……。
「愛華、なんで!?」
「マネージャーさんに聞いたらゆきがこっちにいるって聞いたから」
「そうじゃなくてっ……は?小月先輩に、なんで??」
訳がわからなくなる。そんなオレが混乱しているのが面白いのか愛華は笑う。
「愛華、説明しろよ!」
「部活見学よ。サッカー部の見学に来たの」
…あぁ、そういう。
そっか、入学からもう1ヶ月経ったんだ。入学から、すぐ部活入ったのに全然馴染めてない…。
「ゆき?」
「ッ…なんでもねぇよ。それより、オレはいいから小月先輩手伝って来い」
止まってた手を慌てて動かす。