夢を追え!!

負の感情に心が染まっていくのを感じながら作ったドリンクをグランドに持っていく。

すると、そこにあった光景に目を疑った。

なんで女子サッカー部がここにいる?なんで男子サッカー部と向き合ってる?なんだ、この状況は…。

近づいていくと、小月先輩と愛華が先にオレに気付く。2人とも不安そうに顔を歪めてる。

「ゆき…」

「何この状況」

駆け寄ってきた愛華に耳打ちしながら様子を見る。両サッカー部のキャプテンが向き合ってる。でも、女子サッカー部のキャプテンの後ろには両サッカー部の監督である先生がいた。

明らかに男子サッカー部のキャプテンが押されてるように見える。悔しそうに、何も言い返せないのか、深くうつむいてる。

先生がキャプテンの肩を励ますように叩き、去っていく。一瞬、女子サッカー部のキャプテンと視線が重なる。その瞬間、笑みを向けられたような気がした。
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