君と、私の365日
「総長さん、離して‼」



ダメ、抱き締めないで‥‥


この気持ち、諦められなくなるじゃない。



耳元で喋る。


「好きだ」


誰にも聞こえないぐらいの、小さな声で。

触れるか触れないぐらいの優しいキス。



「泣くな、離れにくくなるだろう。俺は、大丈夫だ」


根拠のない、気持ち。


俺は弱くないから大丈夫だ。


俺は聖竜の総長だ。


俺が揺れてどうする。



「もう、大丈夫だな。"あいつ"のとこいけ。


泣いてるなよ」



その背中に話かける。


最後にみた凛の顔が忘れられないモノになった。
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