地味OLはシンデレラ
ヒメ株式会社は、パーティードレスの販売やレンタルが主な業務で、年々業績が上がっている注目株の会社。
7階建ての本社ビルは、最寄りの駅から歩いて5分という、なかなかいい立地で、周りにはおしゃれなカフェやレストランが点在してる。
私はヒメ株式会社の企画広報部で事務員として働いてる。
華やかでキラキラした雰囲気の会社で、私みたいな地味子がなぜ働いてるかっていうと…
「朝海ちゃ~ん!プリン買ってきたから食べようよ~」
ヒメ株式会社の最上階の一番奥にある社長室。
今年55歳になる社長はオーダーメイドのスーツをビシッと着こなした素敵なオジサマ…いやいや、紛れもなく私の叔父なのだ。
姫野社長は私の唯一の身内。
私の両親が交通事故で亡くなって以来、親代わりとして私を育ててくれた。
「忙しいんで、仕事中むやみやたら呼びつけないでください!それから社内では名前で呼ばないでくださいって何度言ったらわかるんですか?」
私は思いっきり社長を睨みつける。
社長はへらへら笑いながら、大量のプリンが入った紙袋を私に渡す。
「企画広報部のみんなで食べてね~」
ヒラヒラ手を振る社長を一瞥して、プリンと共に企画広報部に戻った。
「社長から差し入れです」
企画広報部の一番奥のデスクに座る部長のデスクにプリンを置く。
「あぁ」
部長は興味ない返事で、真剣に書類を読んでいる。
読み終わると、盛大な溜め息をついて「佐野!」と、大声で叫んだ。
呼びつけられた男性社員は部長と会議室に入っていった。
「佐野主任かわいそうですね~」
私の隣で後輩のメグちゃんこと、飯島メグミがプリンを頬張りながら呟く。
「いつものことじゃん」
会議室のドアを見つめながら私は呟く。
こんなこと日常茶飯事。
部長はとにかく仕事に厳しい。
部長の怒号が響くことは珍しくない。
企画書をあっさりボツにすることも。
私とメグちゃんは、そんな企画広報部の社員のサポート的な役割を担ってる。
私の上司はこの鬼部長…篠宮和真。
私の苦手な上司。
7階建ての本社ビルは、最寄りの駅から歩いて5分という、なかなかいい立地で、周りにはおしゃれなカフェやレストランが点在してる。
私はヒメ株式会社の企画広報部で事務員として働いてる。
華やかでキラキラした雰囲気の会社で、私みたいな地味子がなぜ働いてるかっていうと…
「朝海ちゃ~ん!プリン買ってきたから食べようよ~」
ヒメ株式会社の最上階の一番奥にある社長室。
今年55歳になる社長はオーダーメイドのスーツをビシッと着こなした素敵なオジサマ…いやいや、紛れもなく私の叔父なのだ。
姫野社長は私の唯一の身内。
私の両親が交通事故で亡くなって以来、親代わりとして私を育ててくれた。
「忙しいんで、仕事中むやみやたら呼びつけないでください!それから社内では名前で呼ばないでくださいって何度言ったらわかるんですか?」
私は思いっきり社長を睨みつける。
社長はへらへら笑いながら、大量のプリンが入った紙袋を私に渡す。
「企画広報部のみんなで食べてね~」
ヒラヒラ手を振る社長を一瞥して、プリンと共に企画広報部に戻った。
「社長から差し入れです」
企画広報部の一番奥のデスクに座る部長のデスクにプリンを置く。
「あぁ」
部長は興味ない返事で、真剣に書類を読んでいる。
読み終わると、盛大な溜め息をついて「佐野!」と、大声で叫んだ。
呼びつけられた男性社員は部長と会議室に入っていった。
「佐野主任かわいそうですね~」
私の隣で後輩のメグちゃんこと、飯島メグミがプリンを頬張りながら呟く。
「いつものことじゃん」
会議室のドアを見つめながら私は呟く。
こんなこと日常茶飯事。
部長はとにかく仕事に厳しい。
部長の怒号が響くことは珍しくない。
企画書をあっさりボツにすることも。
私とメグちゃんは、そんな企画広報部の社員のサポート的な役割を担ってる。
私の上司はこの鬼部長…篠宮和真。
私の苦手な上司。