限りなくリアルな俺様参上!
「ゆうり、今夜ひま?」

「何?」

「何って、おまえ、俺達セフレだろ?自覚あんのかよ?ひまだったら俺んとこ来いよ。可愛がってやる。」

「へぇ、私、誘われてるんだ?こういうの結構いいね。」

「チッ!バカ言ってんな。来るのか来ないのか、どっちだよ?」

「いいよ、行く。」

「じゃ、車回すから下で待ってろ。」

「ラジャー!」

彼の部屋で私は彼のベッドにもぐった。

「入江くん、私どうすればいい?」

「何も。俺がすべてやってやるから、何もしなくていい。」

彼は私をそっと抱きしめた。

額にそっとキスして

髪を撫で

言葉もなく

ただじっと腕の中に私を抱いていた。

しばらくそのままでいることに

私はほんわりとした気持ちでいた。

「ゆうり。」

「ん?」

「このまま眠ってもいいよ。」

「やらなくていいの?」

「いい。」

「変なの?」

「俺って変か?」

「そうじゃなくて、セフレってやるだけかと思っていたから。」

「俺はそんな風には思ってない。」

「そっか、そうなんだ。」

「いいから、このまま目を閉じろよ。」

「うん、なんか嬉しい。」

私は彼の優し気な眼差しに初めて気づいた。

それは今は私だけのものだと思い

私は目を閉じた。

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