嘘つきなキミ(続編)
ーはやとー

俺らはゆうきが居る病室の斜め向かい側にある椅子に座った。

夜の病院は静かで、中での会話は丸聞こえだった。


おばさんは、おじさんに支えられ静かに涙を流していた。


はやと「おじさん、おばさん。本当にすみません。俺、医者のくせにゆうきに何もしてやれねえ。ゆうきがこんなにも苦しんでるのに...。」


俺は、頭を下げ、今にも消えそうな小さな声で呟いた


おじさん「はやとくん。ありがとう。もう、謝らないで。はやとくんは、精一杯してくれたじゃないか。こうへいの時もゆうきの時も。だからそんな事思わなくていいんだよ。」

「俺、こうへいと同じ病気の人を助けたくて医者になった。でも、実際何もできなかった。」

おじさん「それは、はやとくんのせいじゃないよ。私達は、その気持ちだけで十分だよ。」


俺は涙をこらえることができなかった。
次から次へとこぼれ落ちる涙を止める事が出来なかった。




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