嘘つきなキミ(続編)
ーこあー


少しして、お父さんの病室へ戻った。

すでに、あいちゃんはいなかった。


「お父さん。」

はやと「ん?」

「あいちゃんの事好き?」

はやと「はあ?!」


お父さんは、すごく驚いた顔をしていた。


「こあは、賛成だよ。」

はやと「何言ってんだ。」


お父さんは、こあの頭に手を置き優しくポンポンとした。


「こあね、あいちゃんみたいなお母さんが欲しいな。。。」


はっきりしないお父さんに畳み掛けた。


はやと「さっきから、何言ってんだ。急にどうした?」

「さっき、見ちゃったんだ。お父さんとあいちゃんが手繋いでるところ。」

はやと「来てたのか?」

「うん。でね、この2人お互いの事想い合ってるって思ったの。」

はやと「なんでだ?」

「なんとなく。そんな気がしただけ。もしね、お父さんが、あいちゃんの事すきで、あいちゃんもそうだったとしたら、2人が絶対に幸せになれる道を選んで欲しいの。」

はやと「こあ…」

「お父さん。」


こあは、お父さんの目をしっかりみた。


「もう、1人で頑張らなくていいんだよ。」


お父さんは、何も言わず俯いた。
そして、静かに涙を流した。



< 161 / 278 >

この作品をシェア

pagetop