それはきっと、幻だった

は?

初耳なんだけど。
私、たらしとか言われてんの?

思わず怪訝な顔になる。

「いや、何言ってんの。言われてないよ。情報通の私が言うんだから間違いない。」

美月がすぐに否定してくれた。

木村は瑠奈がそんなこと言うと思っていなかったみたいであたふたしている。

「えへ。冗談だよ〜。」

胸の前で、手をぱたぱたと振りながら笑顔で言う瑠奈。

「瑠奈ちゃん。冗談でもそんなこと言ったらだめでしょう。」

すかさず由香里が注意をした。

< 27 / 34 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop