大胆な彼【短編】
私達5人とも違う高校に行くことになった。

これからこのメンバーに会えなくなるのは辛かった。

卒業式の退場のときにたまたま健一と隣になった。

私はそこで初めて健一の泣く姿を見た。

それを見ていると私の涙は止まった。

むしろ「なに泣いちゃってんの!」と笑いかけた。

だけどその私も最後の教室での担任の挨拶で泣いてしまった。

その時既に泣き止んでいた健一はそっと私の頭を撫でてくれた。

やめてよ、余計に泣けてくる。

その後は並んで学校を出るはずだったが、私はその列から外れた。

泣き止んでいたものの、泣いたあとの顔で外に出るのが嫌だった。

誰もいない中庭に行くとあいつがいた。

紅葉「そんな所で何してんのよ」

健一「見りゃ分かんだろ、泣いてんの」

紅葉「健一ってそんなに涙もろかったっけ?」

健一「こういうのはダメなんだよ…それよりちょっとこっち来いよ」

紅葉「は、何で?」

健一「何でも」

健一に近づくと腕を引っ張られ抱きしめられた。

紅葉「ちょっとっ!///」

健一「紅葉には一番仲良くしてもらった。感謝してる」

紅葉「もう!分かったから泣くなってば!w」

その時タイミング悪くやって来た拓磨と春陽と龍人。

拓磨「わっ、ごめん…」

春陽「俺の紅葉に何してんだ!」

龍人「わぉ、健一が紅葉襲ってるー」

紅葉「ちょっと待てぇぇぇ!誰が"俺の紅葉"だっ!

しかも襲われてないからっ!///」

結局その後列を外れた私と健一は担任に最後の最後で怒られたwww

そして私達5人は最初で最後のファイブショットを撮った。
< 3 / 7 >

この作品をシェア

pagetop