大胆な彼【短編】
数ヶ月後――――――

何だかんだで健一と拓磨と春陽とは高校に入っても連絡を取っていた。

龍人はスマホを変えたらしく連絡先は知らないものの、

街中を自転車で走っている時にたまに会う。

ある時ありったけの勇気を振り絞って健一を祭りに誘ってみた。

結果はオーケー!

しかも健一の要望で2人で行くことに!

夏休みの宿題と部活に身が入らなかったのはこのせいだ。

そうしてやってきた祭り当日。

誘うのもやっとの私に浴衣を着ていく勇気はない。

なので私服で向かった。

久しぶりに会った健一は前よりも大人っぽくなっていた。

そんな姿に心臓の鼓動はおさまる事を知らない。

祭りはそっちのけで話し込んだ。

途中で偶然拓磨と会ってそこからは3人で回った。

今日こそちゃんと気持ちを伝えようと思ったがやはり出来なかった。

だけど楽しかった。それだけで充分だった。

だが、事が大きく変わったのは2ヶ月後の文化祭だった。
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