you're my…
夏休み、最悪の日。
波瀾万丈
7月も終わりに近付いた炎天下の下、久しぶりに親友に会うために出た繁華街。
うだるような暑さの中、人混みに流されないように、しっかり前を見据えながら待ち合わせ場所へ向かう。
夏休み真っ只中のせいで平日だというのに人が多い。
その人の多さにうんざりしながら、それでも親友が待つであろう場所へ足を進める。
指定の場所には、白いワンピースに身を包んだ夕湖…とそこへ群がる男、2人。
遠目からでもわかる、金髪と茶髪のワックスで固められた、ツンツン頭。
夕湖の行く手を塞ぐように囲んでる。
はぁ…。
ため息が漏れる。
それでも歩く速度は緩めずに夕湖の元へ向かう。
夕湖もこっちに気付いて、「あっ!!瑠華〜」と小走りに駆け寄ってきた。
ついでに男も。
「おぉ〜こっちの子もめっちゃイイ感じやん♪」
なんてマヌケなセリフにツレの男も同意の返事を返してる。
なにがイイ感じなわけ?
ウザッ。
普通に男達をスルーして、夕湖にだけ話しかける。
「待たせてごめん。」
“ううん”と頭を振る夕湖。