本気のパイライト
──────────
「わぁ、きれい……!」
街中の有名なイルミネーション会場に着くと、幻想的な景色が私達を迎えていた。
すっかり暗くなった空にイルミネーションの
輝かしい光が灯って、見る人全てを引き込んでしまいそうな壮大さがある。
「本当にきれいだなー」
私の隣で嬉しそうにイルミネーションを見上げる先輩に、私は見入ってしまう。
前までは興味もなかったはずなのに……。
今、先輩が私の隣で一緒にいてくれることが、こんなにも嬉しい。
先輩が、私と一緒にいて笑っていてくれることが私の胸に暖かい感情を覚えさせる。