本気のパイライト
急に横から伸びてきた手に驚いて振り向けば、そこには先輩の姿……。
「え……?」
ではなくて、目の前に立っていたのは、ヒゲメガネをかけた男の人。
「あ、反応薄い!
もっとリアクション取ってくれよ〜」
「……岩崎先輩?」
「なに?」
ヒゲメガネを取った下に現れたのは、やっぱり岩崎先輩の顔。
「どうした?」
固まった私を不思議そうに見る先輩に、私はついに笑いを我慢することが出来なかった。