本気のパイライト


゙パシンッ゙


「……いってぇ」


子気味いい音と一緒に、俺の頬にジワジワと痛みがやってくる。


「お前、何やってんの!?」


驚いた顔でこっちを見る悠久。


女子3人は少し離れた場所で食べ物を買っていて、こっちの様子には気づいていないようだった。


おかしなものを見るような目をする悠久に、俺は笑ってみせる。


「ははっ、いや。ちょっと自分に気合い入れてみた」


「…なんだそれ」

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