ねこ吉じいさんの宝物
「えっ」
いつものように伸びをして、じいは丘を下り始めた。
「行くの?じい、大丈夫?」
じいの四本の足がたてる、わさわさという枯れ葉の音が小さくなっていく。
「大丈夫じゃ、早くおいで」
じいが私たちを振り返って声をかけた。
「でもーじいーお休みしなくて良いのー?」
ララが首を伸ばしてそう言ったにもかかわらず、じいは姿勢を正して正面に向き返った。
「ほら、置いていくよ」
そのままいつものように海に向かって歩き出した。
「え…まって!」
「まてぇー!」
じいの戻ろうとしない様子に、私たちは慌てて追いかけた。
寒いっ
びゅうっと吹きかかった冷たい北風に私もララも首をすくめて体を震わせる。
こんなに寒いのに……
元気もないのに……
私は、どうしてそこまでしてじいがガラクタ集めをするのか全然分からなかった。
いつものように伸びをして、じいは丘を下り始めた。
「行くの?じい、大丈夫?」
じいの四本の足がたてる、わさわさという枯れ葉の音が小さくなっていく。
「大丈夫じゃ、早くおいで」
じいが私たちを振り返って声をかけた。
「でもーじいーお休みしなくて良いのー?」
ララが首を伸ばしてそう言ったにもかかわらず、じいは姿勢を正して正面に向き返った。
「ほら、置いていくよ」
そのままいつものように海に向かって歩き出した。
「え…まって!」
「まてぇー!」
じいの戻ろうとしない様子に、私たちは慌てて追いかけた。
寒いっ
びゅうっと吹きかかった冷たい北風に私もララも首をすくめて体を震わせる。
こんなに寒いのに……
元気もないのに……
私は、どうしてそこまでしてじいがガラクタ集めをするのか全然分からなかった。