ねこ吉じいさんの宝物
砂に足をとられながらも目をこらして地面を見ながら歩いた。
「お姉ちゃん、これはー?」
先を歩くララが前足でチョンとつついたのは、カラカラに乾燥したクラゲだった。
白く濁った半透明のそれは、砂にまみれて寂しそうに転がっている。
「ちょっと、それは……違うんじゃないかな?」
真剣な眼差しのララを少し気遣って、私は柔らかに首をかしげた。
確かにララの見つけたクラゲは、じいが集めているうちの一つのビニールのように見えるけど、どこか目的のものとは違った。
何が違うんだろう……?
じいのことが知りたくて、でもあの誤魔化すような、含むような笑顔の裏に隠されたなにかに中々たどり着くことができない。
そんなもどかしさが私は苦しく思えて、ため息が漏れる。
顔を上げると、真昼の太陽が凍える海面を眩しいほどに照らしていた。
それからしばらくララに何度か呼ばれながら、私はじいの秘密を探してまわった。
「お姉ちゃん、これはー?」
先を歩くララが前足でチョンとつついたのは、カラカラに乾燥したクラゲだった。
白く濁った半透明のそれは、砂にまみれて寂しそうに転がっている。
「ちょっと、それは……違うんじゃないかな?」
真剣な眼差しのララを少し気遣って、私は柔らかに首をかしげた。
確かにララの見つけたクラゲは、じいが集めているうちの一つのビニールのように見えるけど、どこか目的のものとは違った。
何が違うんだろう……?
じいのことが知りたくて、でもあの誤魔化すような、含むような笑顔の裏に隠されたなにかに中々たどり着くことができない。
そんなもどかしさが私は苦しく思えて、ため息が漏れる。
顔を上げると、真昼の太陽が凍える海面を眩しいほどに照らしていた。
それからしばらくララに何度か呼ばれながら、私はじいの秘密を探してまわった。