ねこ吉じいさんの宝物
「大丈夫?」
悲鳴のした方へ、私は急いで駆け寄った。
「いててて……」
「あっ」
そしたらそこにいたのは、
「サトおじさん!」
「や、やあ」
おじさんはひっくり返りながらも、私を見るとへにゃっと笑った。
「おじさんっごめんなさい!」
ララは慌てた様子でおじさんに謝った。
でも、ララ、早くおじさんのお腹の上からどかないと、おじさん苦しそう……
「大丈夫だよ。……ぐぇっ」
「わっ!ごめんなさい」
おじさんが舌を出して苦しそうな顔をすると、ララはやっと気づいたみたいで、お腹から急いで降りた。
全く、ララったら。
だけど、私も前におじさんとぶつかってるから、あんまりララのこと言えないんだけどね。