ねこ吉じいさんの宝物
じいはそうやってゴミやガラクタばかり集めている。

じいの暮らすドラム缶の周りには空きカンやらビニール傘やらビンの欠片やらが溢れている。

お日様に照らされるそれらは、ピカピカ光ってすごく眩しいんだ。

町から見ても丘の頂が光って見える。


「そのビーチサンダル…じいには大き過ぎるよ…?」

そんなこと言ったって無駄だと思いながらも聞いてみた。

「ほほほ、構わんよ」

やっぱりじいはビーチサンダルを放さない。


魚には目もくれずにそんなのばかり集めているから、じいは変わり者と呼ばれているんだ。

本当は優しくて面白いじいなのに、ひとりぼっちになっちゃうんだよ……


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