またあう日まで
「あっ、あのっ!!!
…………る、月って……何?」
私の発言に、クラスの全員が固まる。
「……綺島さん、月を知らないの?」
「うん…。わ、私、お兄ちゃんがいるんだけど、そんなこと何にも聞かされてなくて…」
そもそもどうしてこんな田舎の場所を引っ越し先に選んだのか、それ自体も知らないし。
「そうなんだ………そんな状態で急に問い詰めたら怖かったよね…」
「俺宙に浮けるんだぜー!」
「分からないことがあったら聞いてよ!」
「あ、ありがとう…」
ちょっとだけ緊張がほぐれる。
わちゃわちゃしてるけど、みんな優しそうな人ばっかで良かった。
…………って、
良くない良くない!!
危うく流されそうだった…!