【完】V.I.P〜今宵、貴方だけの私になる〜
秘書室が社長室に直結してる事は、業務的に楽だけど…同じ空間でこの人と仕事をすることは、とても嫌だと思う昨今。
なんだってこの人が、「氷の帝王」なんだろう?
全く持って意味が分からない。
こんなのただのセクハラ大魔王なだけじゃないか。
最近のこういった過激なスキンシップの中で、私の彼への尊敬という思いはガラガラと音を立てて崩れゆくような気がしてならない。
なのに…。
とくん
とくん
なんなんだろうか。
この得たいの知らない、胸のざわめきは。
知らない。
知りたい?
…気付きたくもない。