【完】V.I.P〜今宵、貴方だけの私になる〜
ふっと息を吐いて、打ち合わせの準備に取り掛かった。
要点をまとめてプリントアウトした書類。
午前中の内に処理しておいた、急ぎでして貰いたい業務の伝達を書き込んだ手帳を、しっかりと用意して。
そして、熱いコーヒーをドリップして彼の前に置くと、私は何時ものように彼のデスクの横に立った。
今日のヒールは6センチ。
いつものスタンス。
平常心。
だから、大丈夫。
笑おう、忍。
それで、強くなろう…。