【完】V.I.P〜今宵、貴方だけの私になる〜
ー守りたいー
不意に生まれた感情は日毎膨れていって、今ではすっかり彼女の虜だ。
この俺が?
まさか、1人の女にこんな風になるなんて。
それは、未だに自分が1番信じられない。
けれど、間違いなくこの胸を占めていく彼女への想い。
ー守りたいー
が、
ー触れたいー
に変わり…。
やがて、
ー愛したいー
に変わるのに、然程時間は掛からなかった。
少し強引でも、自分の傍に置いておいて、正解だったな…。
そう思って、俺は彼女が出て行った部屋の扉を見つめた。