【完】V.I.P〜今宵、貴方だけの私になる〜
なるべく簡潔に。
それだけ言うと俺はもう一度パソコン画面に視線を向けた。
ジュリアンは、沈黙する。
何かを思案しているようだった。
そして、何かを決意したかのように、一人頷いているのが視界の端に入った。
「仕方ないわね。要人の依頼受けてあげる。でも…条件が一つだけあるわ」
「…なんだ?」
「今すぐに此処にその彼女さんとやらを連れて来て頂戴。それで判断するから」
「…判断?なんの?」
「それは、秘密」
そういうと、ジュリアンはいつの間に持ち込んでいたのか、大きめのアタッシュケースを俺のデスクにがこん、と置いてその中身をごそごそと弄り出す。
「…今すぐ?本当に出来るのか?」
ジュリアンはそんな俺に対して、腰に手を当てて心底呆れた顔をする。
ブロンドの髪無造作に掻き上げてから
にやりと微笑んで、もう一度こう続ける。
「は、や、く」
これは、何を言っても通用しない、そう思った俺は小さく溜息を吐くと、短く返事をした。
「分かった。今呼ぼう」
それだけ言うと俺はもう一度パソコン画面に視線を向けた。
ジュリアンは、沈黙する。
何かを思案しているようだった。
そして、何かを決意したかのように、一人頷いているのが視界の端に入った。
「仕方ないわね。要人の依頼受けてあげる。でも…条件が一つだけあるわ」
「…なんだ?」
「今すぐに此処にその彼女さんとやらを連れて来て頂戴。それで判断するから」
「…判断?なんの?」
「それは、秘密」
そういうと、ジュリアンはいつの間に持ち込んでいたのか、大きめのアタッシュケースを俺のデスクにがこん、と置いてその中身をごそごそと弄り出す。
「…今すぐ?本当に出来るのか?」
ジュリアンはそんな俺に対して、腰に手を当てて心底呆れた顔をする。
ブロンドの髪無造作に掻き上げてから
にやりと微笑んで、もう一度こう続ける。
「は、や、く」
これは、何を言っても通用しない、そう思った俺は小さく溜息を吐くと、短く返事をした。
「分かった。今呼ぼう」