たとえ届かなくても君を思うほどに切なくて。
第1章 キミは幼馴染
【凛side】
今日は入学式。
私、鈴屋 凛(すずや りん)は、今日から高校1年生になる。
かたいブレザーを身にまとう。スカートもまだ長いな。
ローファーを履いて玄関を出る。
「行って来まーす」
交差点に差し掛かる。
ちょうど、信号が赤だった。
仕方なく、はじで立ち止まった。
「おーい、凛!」
聞き覚えのある声で名前を呼ばれる。
この声、アイツだ。
ーキキィ
自転車で通学をしている幼馴染の甲本 風月(こうもと かずき)は私の横で自転車を止め、そこから降りた。
「おはよ、風月(かずき)。」
「おはよう、凛。チャリ、乗ってく?」
そう言って、自転車の後ろを指差す。
当たり前だよ、という意味を込めて、首を縦に降る。
「早く乗れよ、信号、緑だぞ」
「ちょっと待ってよ」
自転車の後ろにまたがり、風月のお腹に手をまわす。
自転車の風って本当に気持ちいい。
少ししたら、桜並木のキレイな通りに差し掛かった。
自転車の風で、静かに舞っている桜の花びらが、踊るように舞った。
その花びらが私の頰をくすぐる。
桜に夢中になっていた私は、ふと、風月の方に視線を移した。
あ、髪に桜の花びらがついてる。
思わず「ふふ」っと笑ってしまう。
学校についたら、取ってあげよう。
そんなことを考えていたら、もう校門は近ずいていた。
今日は入学式。
私、鈴屋 凛(すずや りん)は、今日から高校1年生になる。
かたいブレザーを身にまとう。スカートもまだ長いな。
ローファーを履いて玄関を出る。
「行って来まーす」
交差点に差し掛かる。
ちょうど、信号が赤だった。
仕方なく、はじで立ち止まった。
「おーい、凛!」
聞き覚えのある声で名前を呼ばれる。
この声、アイツだ。
ーキキィ
自転車で通学をしている幼馴染の甲本 風月(こうもと かずき)は私の横で自転車を止め、そこから降りた。
「おはよ、風月(かずき)。」
「おはよう、凛。チャリ、乗ってく?」
そう言って、自転車の後ろを指差す。
当たり前だよ、という意味を込めて、首を縦に降る。
「早く乗れよ、信号、緑だぞ」
「ちょっと待ってよ」
自転車の後ろにまたがり、風月のお腹に手をまわす。
自転車の風って本当に気持ちいい。
少ししたら、桜並木のキレイな通りに差し掛かった。
自転車の風で、静かに舞っている桜の花びらが、踊るように舞った。
その花びらが私の頰をくすぐる。
桜に夢中になっていた私は、ふと、風月の方に視線を移した。
あ、髪に桜の花びらがついてる。
思わず「ふふ」っと笑ってしまう。
学校についたら、取ってあげよう。
そんなことを考えていたら、もう校門は近ずいていた。