たとえ、涙が頬を濡らしても。
☆*:プロローグ
俺はお前が、嫌いだった…。
「また、明日ね!」
明日が来る保証なんて、どこにもないのに、お前はいつも俺にそう言って笑って手を振る。
澪春には、当たり前に明日が来る。
でも、俺には、明日が来ることが奇跡なんだよ。
澪春だけには、秘密…。
願わくば、ずっと傍で絵の完成を見たかった。
お前に会うまで、“いつ死んでもいい”なんて、思ってたんだぜ。
でも、お前に会ってその考えが変わった。
死にたくない…。まだ…まだ生きたい。
お前に出会わなければ良かったのかな。
ずっと、嫌いだった。
だって、どんどんお前に惹かれる俺がいるから。
でも、やっぱり神様は意地悪だった…。
君が大声で俺の名前を叫ぶ時、俺はこの世にはいない。
澪春、ずっと隠してて悪かった…。
俺が生きるために犠牲にしたのは…
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