たとえ、涙が頬を濡らしても。



ベッドに横になった冬汰をみつめる…──


まだ息が苦しそうで…


頭の理解が追いつかなくて、目の前で何が起こったのかまだ理解できなくて。



『ごめん…な』


「冬汰…」


『よくある…ことだから』




よくあることって…


全然、大丈夫じゃないじゃん。


あたしはただ、静かに冬汰の手を握ることしかできなくて。…





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