たとえ、涙が頬を濡らしても。



俊稀の笑った顔…


「ホントはさ、棒高跳びの絵を描こうと思ったんだけど、難しくて描けなくて…」


『うぅん…すげー嬉しい』


「遅くなったけど…」


『ありがとうな!
はぁ…やべ。嬉しすぎて泣きそう』


「ば、バカ!
それとも…また練習に付き合うから…」



絵に費やしていた時間がなくなると、朝から夕方までは暇になるんだよね。


さすがに夜の自主練には付き合えないけど…



「どうせ…記録伸びてないんでしょ」


『なっ…
まぁ、澪春の言う通りだけどさ。
この前着地ミスって危なかったし…』


「大丈夫だったの!?」


『まぁ…何とか』


「ったくもう。
心配させないでよね」



でも、これで仲直りできた。


早く冬汰と俊稀をまた会わせたい…!!


2人があたしに何を隠しているのか確かめるためにも!



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