たとえ、涙が頬を濡らしても。
『…ば、バカ。あたりまえだろ?
ったく、好きが高まるって。』
「そんな大げさな…」
『言っとくけど、俺の気持ちは想像以上にでっけぇからな!覚悟しとけよ!』
目をごしごし擦って、白い歯を見せて笑う俊稀。
「…ありがと」
そんなことハッキリ言わないでよ…
ずっと遠回しに好きって言ってきたクセに。
あたしが気付いてないなんて思ってるんでしょうけど!
『もう日も暮れたし、帰るか!』
「うん」
マットから立ち上がって、あたしの手を引く俊稀。
その明るく眩しい、太陽みたいな笑顔
ずっと、そのままで居てよ?
もう、誰も居なくならないで…