たとえ、涙が頬を濡らしても。
episode 5.☆*。
⇒5年後…。
冬汰がいなくなって、今年で5年目の夏が来た…
大学3回生になった今、来年の就職活動に向けて下準備で大忙しの夏。
地元の大学に進学したあたしと俊稀の関係は変わらず、交際5年目に入ろうとしていた。
依知花は料理の専門学校を卒業して、今では有名レストラン店に勤務している。
今でも連絡はよく取っていて、休みの日が合えば一緒に遊びに出かけている仲だ。
みんな、大人になった。
成人して、もう大人の領域に入った。
冬汰が生きていれば…
今、何してたかな…
ねぇ、冬汰
今日も一日終わっちゃうね…
夕焼け空に語りかける。
今でも、毎日冬汰のいる空に語りかける。