たとえ、涙が頬を濡らしても。




何の記念でもない今日だけど…


たまに、こういう日があってもいいなぁ…


俊稀があたしに選んでくれた生チョコケーキを一口食べる。



「うん、美味しい」


『澪春のくせにこれ、自分用に買わなかったのか?』


「ううん、あたしが行った時間には売り切れてたから…」


『ははっ、俺に感謝だな!』


「だから、ありがとね!」



満足気に笑う俊稀に伝えると、俊稀は優しく微笑んでくれた。


すごく落ち着くその笑顔…


これからも、ずっと隣で見ていたい。




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