たとえ、涙が頬を濡らしても。
「冬汰ぁぁぁぁぁぁ…冬汰…」
はっ…
ベッドから勢い良く飛び起きる。
また…あの日の夢。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ…
…とう…た…」
唇が震える…
そして、溢れ出す涙…
布団には涙の水玉模様でいっぱいになる。
「…ごめん…ごめん…なさい。」
ねえ、冬汰…
何も知らなくてごめんね。
大好きな君を失ったあの日、私はただただ泣き叫んだ。
神様、もしいるのなら、
もう一度、彼に会わせて下さい…。