たとえ、涙が頬を濡らしても。
─俊稀 side─
俺の胸で声を上げて泣いた後、澪春は泣き疲れて眠ってしまった。
ベッドに運んで澪春の頬にそっと触れる…
柔らかいスベスベ肌…
長いまつ毛はまだ濡れていて…
強がんなくていいからさ。
『澪春…俺はお前が何を言おうが、お前を離さねぇよ。』
そっと、寝ている澪春の額にキスを落とす。
お前が好きだ。
お前があいつを好きだって言っても。
何度でもお前を振り向かせてみせっから。
俺に甘えて、満たされとけよ…