たとえ、涙が頬を濡らしても。
『澪春、俺と結婚してくれないか?』
そう言ったのは2年前の12月19日。
大学を卒業して、社会人になってまだ全然の時だった。
交際、7年目に入って7年という数字に酔っていたのかもしれないけど…
プロポーズにかっこいい言葉も思い付かないままプロポーズしてしまった…
でも、澪春はクスッと笑ってくれた。
「ふふっ、よろしくお願いします。」
と、笑顔で返事をくれたんだ。
その瞬間がつい、昨日のように頭に過ぎった。
新しい命を授かったと知った時、嬉しすぎてもう涙が止まらなかった…
なぁ…澪春…一緒にこの子を育てような。
だから、目を覚ませよ…