たとえ、涙が頬を濡らしても。
もう片方の手で、澪春の首元のペンダントを握った。
頼む…冬汰
澪春をまだそっちに行かせないでくれ…!!
澪春を守ってくれ…
「しゅん…き…?」
『澪春…?澪春!!』
小さな声で、俺の名前を呼ぶ澪春の声がした。
俺の顔を見て、澪春は安心したのか大粒の涙を流した…
『澪春!!
よかった…よかった…』
澪春が目を覚ました…。
それだけでもう、腰が抜けるぐらい嬉しくて…
冬汰…ありがとう。
澪春を救ってくれて…
守ってくれて…
─俊稀 side end─