たとえ、涙が頬を濡らしても。
目を覚ますと、俊稀の姿が目に入った…
その瞬間、安心してか大粒の涙が頬を伝った…
生きてる…
この世界で…あたし…
冬汰が、戻してくれたんだ。
冬汰…
ありがとう…
一緒に居られなくて…ごめんね。
でも、会えて良かった…
ありがとう…
本当にありがとう…
「赤…ちゃん…は?」
『奇跡的に無事だってよ…
本当に良かった…』
「うぅ…良かった」
その瞬間、一気に気が抜けてまた意識を失った。