たとえ、涙が頬を濡らしても。
⇒2人の秘密
『暑いし、跳べねーし…もう無理…』
そう、あたしの隣に座り込んだ俊稀。
もう季節は夏本番になり、部活部活の毎日でもある夏休みが始まった。
陸上部はもちろん、運動系は休みが珍しいぐらいに毎日毎日部活がある。
その練習に付き合いながら、コンテスト用の作品を描いていく…
もちろん、俊稀の絵もね?
「もう、練習見てあげてるんだからちゃんと練習してよね?」
『だって、暑いしやる気が…』
「あっそう、それ以上言ったらあたし帰るからね!」
『はー!?』
嫌そうに駄々をこねた俊稀を横目に、わざと片付ける素振りをするといきなり腕を掴まれた…
「何?」
『や、あのさ…悪かったって…』
「はぁー、分かったならよし!」