たとえ、涙が頬を濡らしても。



あれから何本も跳び、すっかり本調子になった俊稀。


部活終わりに、言った通りにアイスを奢らせられるハメになった訳だけど…



「なんで、サーティワンなの!?」



そう、部活が終わりずっとニヤニヤしてあたしの手を引いて歩く俊稀が足を止めた場所。


『まぁまぁまぁ』って言って、店内に入りメニュー表を目をキラキラさせて見る俊稀。



『俺、決めた!あ、ダブルな!!』


「はぁ?」


『いいだろ、2本記録更新したんだからさ!』


「……ったく。」



記録。


あれだけ跳べなくてしょんぼりしていた後、アイスパワーだかわかんないけど、今までの記録を簡単そうに抜いたのだ。


すっかり、調子に乗ってからにー!!





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