たとえ、涙が頬を濡らしても。





そしてギロっとあたしを睨んでくる…


ひ、ひぃー!!!!


な、ななな、何よ…



『なに?』


「いや、えっと…あまりにも上手だったから…」



横顔に一瞬見とれてしまったなんで、死んでも言えない!



『そりゃどーも。』



えっと…


口を開こうとすると、クルっと向きを変えてギターをみつめる彼。


この時、何故だかもっと彼を知りたくなった…


また明日…

でもこれを逃して会えなかったら…後悔しそうで…



思い立ったらすぐ行動!これがあたしでしょうが!


自転車を止めて、彼の隣に座ってみた…


大事そうに…でも悲しそうで寂しそうな目でギターをみつめる瞳に感じた…




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