セカンド・ラブをあなたと
『お前たちが幸せになってくれることが、僕の生きた証になる。
だから、いっぱい幸せになって』
聡くんはそう言った。

でもね、聡くん。私はもう恋愛はいらない。
望と千絵さんと、3人で平穏に暮らせてる今が大事なの。
他にほしいものなんてない…。

なのに…。

―俺も楽しかった。また誘うね―

先生からの返信は私の心臓を跳ね上げた。つい今「恋愛はいらない」と決めていたのに、やわらかい世界に手招きされているかのような…。

どうしよう…好きな人なんていらないのに…。

付き合おうと言われたわけでもないのに、好意を感じただけで心がざわついている…。

…恋に誘惑されている。
< 12 / 97 >

この作品をシェア

pagetop