セカンド・ラブをあなたと
「デートしにくいのは残念だけど、学校で会えるし、メールもケータイも使える。
今日みたいに1時間でも一緒の時間が作れる可能性もあるし、許容範囲内だよ」
穏やかに笑っている。

「但し、鈴音ちゃんがデートできないってキレるのはなしね。その責任は俺じゃない」
今、名前で呼ばれた…サラッと…。

「望くんのことは、全然マイナス面じゃない。逆に、彼を知ってるっていうのはすごい安心材料だ。知らない子ならちょっとは心配するけど、俺は望くん好きだし、望くんも俺に懐いてくれてるし。慎重に考えるとこだけど、状況は明るいと思うよ。鈴音ちゃんが引け目に思ったりしたら望くんが傷つくよ」
またサラッと…。

「ばれたら云々、結婚云々っていうのは、結局根っこはひとつだよね。
結婚までいけば許されるけど、親しいだけじゃ不適切だと。
そして鈴音ちゃんは結婚は考えられないかもしれないから袋小路になるかもってことだね。
確かに、これはリスキーだ」
先生は手を組んでゆっくり考えてるみたいな口調で話す。
「私とは限らない。先生だって先のことはわからないでしょ。
結婚まで考えられないうちに嫌いになることもあるでしょ」
「そんなの、どのカップルだってそうじゃん」
「それはもちろんそうだけど、それだけじゃなくマイナス面がすでに多いんですって」
< 17 / 97 >

この作品をシェア

pagetop