セカンド・ラブをあなたと
きくんじゃなかった…。
やっぱり彼女いたんだ…。想像してなかったわけじゃないけど、なんか、嫌だな。
私の事情は知られてるのに、翔さんの恋愛事情は「あった」としかわからない。

どんな人だったの？何人いたの？何て呼ばれてた？キスした？抱いた？

一瞬にして嫉妬の嵐。

「もう終わってることだよ」
黙ってしまった私にやさしく微笑んでくれる。

「言わなきゃよかった。きいてきたの、鈴音ちゃんだけどね」
情けなくて、何も言えない。

「ごめん、そんなに気にすると思わなかった」
「私も、こんなに凹むって思ってなかった」

くすっと笑われた。
「さっきも言ったけど、鈴音ちゃんに妬かれるなんて思ってなかったから、ちょっとうれしい。心配しなくても、今の俺は鈴音ちゃんだけだから」

掌（てのひら）で転がされてる気がする。
< 34 / 97 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop