セカンド・ラブをあなたと
「なんでそんな発想になるのか理解できない。
もしこの後、俺が帰り道で事故したら、それも自分が悪いって思うんだ。
別れ話なんかしないで帰ってたら事故らなかったのにって」

事故…車の事故…心臓がズクってなった。

「どんなに守りたくても100%守るなんて不可能だ。
子どもに24時間ついてまわることも、病気にさせないことも。
脅かすつもりはないけど、一歩家出たら今生の別れになることはあるんだよ。でもそんなの…」

岩が落ちてくる。衝撃音と地響き。望の鳴き声。

視界に黒いカーテンが降りてきた。崩れ落ちた。
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