ブザービーターは君のため
5.大悟side:余計なこと
「真央ちゃん。
のんちゃんのこと知ってるみたいだけど余計なこと言わないでね。」
今まで見たことないような冷たい顔。
大悟先生のこんな顔、知らない。
「で、でも。大悟先生。」
「俺、君とは先生って間柄じゃないけど?」
いつもの飄々とした態度に戻った大悟先生にホッと息をつく。
「そんな屁理屈はいいんです。
どうしてつらい記憶を思い出させるような場所に澤村さんを……。」
「澤村なんて昔みたいに呼ぶ奴、真央ちゃんだけだよ?」
「………。」
「たぶんこれから会う人みんな、監督か、のんちゃん。」
「でも。バスケに触れることの方がずっとつらいんじゃ。」
「何?
あいつからバスケを取り上げたいの?」
また冷たい目つきで言われてゾクリと背筋が凍る。
「そ、そんなつもりは……。」
「あいつからバスケを取り上げて何が残ると思ってんの?」
冷たい態度に耐えきれなくなって逃げるように立ち去った。
大悟先生のつぶやきは聞こえないまま。
「ちぇ〜。のんちゃんと関わると女の子にモテなくなっちゃうな〜。」
それはいつものチャラくていい加減な大悟先生だった。
のんちゃんのこと知ってるみたいだけど余計なこと言わないでね。」
今まで見たことないような冷たい顔。
大悟先生のこんな顔、知らない。
「で、でも。大悟先生。」
「俺、君とは先生って間柄じゃないけど?」
いつもの飄々とした態度に戻った大悟先生にホッと息をつく。
「そんな屁理屈はいいんです。
どうしてつらい記憶を思い出させるような場所に澤村さんを……。」
「澤村なんて昔みたいに呼ぶ奴、真央ちゃんだけだよ?」
「………。」
「たぶんこれから会う人みんな、監督か、のんちゃん。」
「でも。バスケに触れることの方がずっとつらいんじゃ。」
「何?
あいつからバスケを取り上げたいの?」
また冷たい目つきで言われてゾクリと背筋が凍る。
「そ、そんなつもりは……。」
「あいつからバスケを取り上げて何が残ると思ってんの?」
冷たい態度に耐えきれなくなって逃げるように立ち去った。
大悟先生のつぶやきは聞こえないまま。
「ちぇ〜。のんちゃんと関わると女の子にモテなくなっちゃうな〜。」
それはいつものチャラくていい加減な大悟先生だった。