守りたいもの
「亜矢…会いたかった!
えっ…!!」
抱きつこうとした凛子は、私の臨月のお腹を見て絶句。
「亜矢、どういうことなの?」
と、言葉を発した凛子は一人できた様子。
「凛子…一人なのね。
とりあえず、上がって。」
一人のことを確認した私は、凛子をリビングに通した。
「凛子は紅茶でいいよね?」
凛子の紅茶と私のココアをお盆に乗せて凛子の前のテーブルに置く。
「鷹斗君は一緒じゃないのね?」
鷹斗君の名前を出した私に、凛子は泣きそうな表情を見せた。
「鷹斗とは…別れたの。
それで、亜矢と話がしたくて探した。
私のことより、亜矢のそのお腹って…」
凛子と鷹斗君が別れた?
どうしてだろう?
でも最初は、私のことから説明しなきゃね。
「もうすぐ産まれるの。
この子のパパは…凛子の想像してる人よ。」