守りたいもの

憧れてはいたが、好きという感情がよくわからなかった私は、彼の告白を1度は断った。


どんなに愛し合って結ばれても、別れる時は別れるのが男女。


私の両親がそうだから。


両親が離婚して、弟と二人父親に引き取られた私は、愛を信じてはいなかった。



が、しかし…


彼は諦めるどころか、以前よりも増して積極的にアプローチしてきた。


周りは当然、付き合うよねムードがビンビン。


「付き合ってみたら好きになれる。
いや、好きにさせてみせる。」


その彼の言葉に、私の中に眠っていた好奇心がムクムクと溢れ出し、私は彼と付き合うことになった。


彼の言う通り、彼を好きになるのに時間はかからなかった。