初恋マニュアル
ベッドの上でゴロゴロしながら明日のことを考えていると、また手の中でスマホが短く震えた。



――愛里かな?何かいい忘れたとか?



そんな風に思ってスマホを見ると、LINEの知らせが載っている。



――三浦くんだ!




たまにくれる三浦くんからのLINEは、初めてのときから変わらずにドキドキする。


一度そっと息を吐いてから、LINEを開いた。



【明日、美並町の神社で夏祭りがあるらしいよ?知ってた?】



さっき愛里に聞いたばかりの話をダイレクトにふられてびっくりする。



――三浦くんも来るのかな?もしかしたら、会えたりして!



テンションが上がるのを感じながら、すぐにさりげなく返信してみた。



【うん、愛里と行く予定だよ?三浦くんも行くの?】



送信してから、そのまま返信があるのをスマホをもったままじっと待つ。



三浦くんがLINEをくれるときは、わりと時間に余裕のあるときみたいで、いつも自分が返信するとすぐにもどってくるのが普通だった。
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